「〇〇さんみたいになれない自分はダメなんじゃないか」
「〇〇ちゃんはもうできるのにうちの子は・・・」
と誰かと比べて劣等感を感じてしまうと辛いものです。


こんにちは。
ライフコーチの荻野夏帆です。

(こちらは2014年10月の記事です)


では劣等感っていつから持つようになるんでしょう?

なぜ劣等感を感じると辛いのでしょうか?


いつも私の例で恐縮ですが小学生の頃の話です。

かわいい子の事に対して「ぶりっ子」
「自分でかわいいとか思ってるんじゃない?」とか

頭のいい子には「頭がいいとか思ってるんじゃない?」とか
絵がうまいと「オタク」などと呼び

持って生まれた素質や才能を妬んで
徒党を組んで悪口を言ったり意地悪をしている子たちを見て

「自分の能力を見せるのは危険」、
「人がほめてくれるのはいいけど自分で自分を誉めてはいけない」と
思うようになった経緯がありました。


それ以来、得意なことがばれないようにわざと適当にやったり
ちょっとでも自分の事を「いいな」と思ってしまうと
「そんな事を想ったらナルシストって言われる!」と陰口を恐れて
自分を誉めたり認める事を禁止していくようになりました。


その結果、自分に何ができるのかが分からなくなっていき
特技を生かしてキラキラしている人を見るとうらやましかったり、

本当は自分もそれが好きだったのに
人から悪く言われるのが怖くてやめてしまった事を
コツコツ続けてきた人が形にしているのを見ると
チクッと心が痛むようになりました。


そしていつの間にか
いつも人と比べて自分は何もできない
自分には何もないと劣等感を感じるようになりました。


ところがコーチングの講座で
自分の強みを見つけるワークを行った時

久しぶりにウキウキするような高揚感があり
誰も批判しないと分かっている相手や場所でなら
自分を認められる事に気づきました。


つまり小学生だったあの頃は安全がなかったんですね。


話し手が安心して話すことができる
安全な場づくりをするための条件を知っていますか?


それは「誰も間違っていない」という基本前提のもとで
自分の価値観を一旦脇に置くことを意識しながら
相手の世界観を知ることに焦点をあてて話を聞くこと。


実際にそのように聞いてくれる人がいると
話す方も気持ちがいいし気づき
やひらめきが起こりやすくなります。


聞き手も「何か話さなきゃ」と焦らなくなるので
どちらにとっても楽なんですね。


大人と比べると子供は聞き上手です。

経験が浅い分、予想することなく
相手の言葉をよく聞こうとするからでしょうね。


そんな風に聞いてくれる人がいると
ただ話を聞いてもらっているだけでどんどん気づきがおきて
頭が整理されたり解決策が見つかったりするものです。


私もセッションの中で意図的に聞き役、話し役に分かれて
自分の考えを自由に話しているうちに

人と比べるから劣等感を感じるのではなく
 そこに優劣をつけるから辛さを感じていた
事に気がつきました。


そこで子育てをする時に
よそのお子さんや自分の子供時代と比較する事を
意識的にやめてみる事にしました。


すると劣等感も優越感も感じなくなる代わりに
自分の子供の特徴が何なのかがわからなくなりました。


幼稚園で他のお母さんたちから子供の事を誉められたり
自分が4歳の時にはできなかった事を娘がしているのを見て
比較しないと違いがわからない」事を知りました。

つまり比較することがダメなわけではないんですね。


人は当たり前にあるものには気付きにくいですが
ほしいのに手に入っていないものはよく気が付くものです。


なので自分には何があるのかは
人が見つけてくれることで気付くことができる。

自分にあるものは人がいるから見つかることを理解できました。


よく「失って気づく」なんて言葉を耳にしますが
空気と同じですよね。


風邪をひいて鼻が詰まった時に初めて
呼吸が楽だった事に気づいたり
水の中に入ったら空気がないと苦しいとわかったり。


人から見たらすごい事がたくさんあるのに
本人にとっては当たり前すぎてわからない。


ということはわざわざ『誰か』になろうとしなくても
自分らしさの中に才能が隠れているんですね。


本来はただの違いであるはずの事に
劣等感を感じた時は「そんな自分はダメだ」と
無意識に自分に鞭打っているのではないでしょうか。


私の頭の中は今まで
何かをするたびに過去に聞いた他人の悪口や
ダメ出しの声が聞こえていました。


ずっと他人の価値観を基準にして生きていたんですね。


私はこの問題どうにかしたくてコーチングの中で
「なぜそれが正しいと信じてしまったのか」を思い返しました。


そうしていくうちにだんだんと正しいか正しくないか、
白か黒か以外にも答えがある事、
大切なのは方法や手段ではなかった事に気づかせてもらいました。


ずっと自分のものだと信じてきた価値観が
実は他人のものだったと気づいた時はショックでした。


もしあなたが劣等感を感じて辛いと思ったら
それは自分の価値観ではないのかもしれません。


他人の価値観を取り込んだこと自体が悪いのではなく
違和感はもう体は大きくなっているのに
子供の服を着てサイズが合わなくなってきた事を
教えてくれているサインなのだと思います。


「自分はダメだ」と思うと辛いかもしれませんが
意味があってあえてそう思っているんですね。


Talk Placeでは劣等感をなくそうとするのではなく
劣等感があなたの何に役立っているのか
本当は何を教えてくれているのかを紐解いていきます。


そうしていくことで自分の本音に気付いていくほど
内側から安心感が沸き上がってくる
感覚を知ることができますよ。


ついつい人からの評価を基準にして
自分にダメ出しをしてしまいがちな方にお勧めです。