夏休みも終わりもしかすると「子供の様子がちょっとおかしいな?」と感じるママもいるかもしれません。
こんにちは、ライフコーチの荻野夏帆です。
今日は新学期に上がってから子供の様子が変わったのに気が付いたママさんが、お子さんのピンチを救った話を紹介します。(掲載の許可はいただいております)
A君は小学2年生になりクラス替えがあって、1年生の時とはちょっと違うタイプの子と友達になりました。
そしてある日、顔に傷を作ってきました。
ところが自分からは何があったのか言いません。
ようやく話し始めても殴った子を庇うような言い方をしていました。
ママさんも初めのうちはやられっぱなしのわが子にやきもきして「男の子なんだから」と、その出来事にA君が何を感じているのかではなく、その友達に対して「こうしたらいい」という大人の視点でアドバイスを与えたりしていました。
しかしなかなか状況は変わりません。
そしてA君の頭に脱毛が見られるようになりました。
これはおかしいと思いクラスでの様子を本人に聞いてみたところ、A君と友達が親しくなるにつれて人が見ていない時だけ、A君の事を小ばかにしたり暴力をふるったりしてくるようになったんだそうです。
A君は友達から嫌な思いをさせられているものの、先生の目には仲良くしているように見えるらしく、その友達も自分より強い相手や大人の前ではいい子なので、なかなかA君の思いに気付ける人がいませんでした。
ママさんが何度か聞いて行くうちに、ようやくA君の身に起きている事がわかり、A君が実は友達からされた事や言われた事にひどく傷ついていた事を知りました。
そしてママさんは友達がやっている事は間違っている事を伝えました。
するとA君は驚いて「僕が悪いんだと思っていた」と言ったんだそうです。
それからA君はその友だちが遊びに来ても用事がある事にして接触を避けたり、二人っきりになると嫌がらせを受けるので、もう一人の子を入れて3人になるように工夫するようになりました。
この出来事でA君の様子が変わった頃とよくなった時のママさんの心境の違いを振り返ると
・子供も一人の感情を持った人間という事
・「男の子なんだから」とつい想像の男の子らしさをわが子に求めていた事
・それまでは気持ちを聞く事もなく大人の視点で軽く考えていた事
・子供に異変があるのは何でも自分のせいだと思っていたけど子供にも子供の生活があり その中でいろいろな思いをしている事
などに気が付いたんだそうです。
そしてママが子供の気持ちに耳を傾け辛い気持ちを受け入れ、「あなたは間違っていない」と教えてあげた事でA君は自分で考えて逃げる事ができました。
今回お話を伺って感じた親子の共通点は、どちらも「自分が悪いんじゃないか」「自分のせいなんじゃないか」と思い込んでいて、それは勘違いだったとわかった事が解決の決め手になった部分だったように思います。
気になっていた髪も無事生えてきてA君が早いうちに主従関係の友達パターンから抜け出せた事にとてもほっとしました。
困っている時にママがちゃんと子供の味方でいてくれる事の大切さと、ママの言葉の影響力の大きさが伝わってきました。
そして何よりママさんがお子さんの事をよく見ていて、考え方や親として取るべき行動に修正を加えて行った事やお子さんが自分で気持ちを言葉にして伝えられた事、それができる親子の信頼関係がある事が本当に素晴らしいなと思いました。
彼女は笑顔で話してくれましたが、きっと渦中にいた時は辛かったのではないかと思います。
親としては子供が困っていたらあれこれ力を貸したくなりますが、自分を信じてくれている事がわかれば子供は自然と問題に立ち向かう勇気を持つことができるんですね。
子供にとって大好きな親からもらう承認に勝る傷薬はないですね。
それでは、また!